多焦点眼内レンズ

多焦点レンズについて

多焦点眼内レンズ

多焦点レンズは白内障の手術時に、水晶体の代わりに目の中にいれる眼内レンズの1つです。

一般的には白内障の手術時に、単焦点眼内レンズを使用しますが、単焦点眼内レンズでは焦点(ピント)が合う範囲が遠く、中間、近くのどれか1点となってしまい、焦点が合う距離以外は眼鏡などが必要になります。
そこで、多焦点レンズを用いることで、遠くにも近くにも2つ以上の焦点にピントが合うようになり、単焦点レンズと比べるとメガネなどからの解放が期待できます。

ただし、多焦点眼内レンズは構造上、光がぼやけたり、眩しく感じる、「ハロー・グレア現象」が起こりやすいという特徴もあります。このため、夜間の運転時に、対向車のヘッドライトなどの光を強く感じることもあるので、運転する方は注意が必要です。

多焦点レンズの治療

多焦点眼内レンズは、基本的には生涯使用できる眼内レンズです。
手術方法は、通常の白内障手術(単焦点眼内レンズ)と同じで、水晶体を超音波等で砕いて吸引・取り除き、水晶体の代わりに眼内に多焦点レンズを挿入する手術を行います。
そのため、通常の白内障手術と比較しても、安全度合いの面で差はないといえます。

メリット

  • 焦点距離を調整することで、老眼の症状の軽減を期待できます。
  • 白内障手術後、眼鏡やコンタクトレンズを使用を抑えることができます。
  • 基本的には生涯使用でき、長期的にその効果を享受することができます。

デメリット

  • 単焦点眼内レンズと比べて、高い費用がかかります。
  • 視力の回復が単焦点眼内レンズに比べて遅いことがあります。
  • 光を見た場合ハロー・グレア現象を起こすことがあります。